2019年4月16日 (火)

「ほめる3・教える6・叱る1」のバランス!(17)

誰でも「褒められたい、認められたい、すごいねと言ってもらいたい」と思っています。

とくに親から「認められる、褒められる」と、とても嬉しいものです。
反対に、「認めてもらえない、叱られる」と、とても悲しいものです。

小さい頃は善悪がわかりません。
親が褒めることが善で、叱られることが悪です。
ですから、やって良いことは褒めましょう。やってはいけないことは叱りましょう。

その基準は、(13)の「5つの基準」です。

では、どう子どもに伝えたらいいのでしょうか。

まず、「ほめる」コツから見てみましょう。

とにかく、できるようになったことは褒めましょう。
その時に、少しコツがあります。

「すごいね、天才だね」と、子どもを褒めるのではありません。
「〇〇ができるようになったね」、「がまんができたね」と、できたことを具体的に褒めましょう。

すると、次もそうしようと思います。

「ほめすぎる、おだてすぎる」と効果は薄くなります。
そして、ほめ過ぎると、今度は「できなくてほめられかったらどうしよう」などと、子どものほうが不安になります。

「過ぎたるは及ばざるがごとし」ですね。

つぎは、「教える」コツです。

「5つの基準」をもとに、いけないことは「なぜそうしてはいけないのか」の理由を短く言ってあげましょう。
「注意する、さとす」と言ってもいいかもしれません。

そのときのコツがあります。
くどくどと理由を言いすぎないことです。

2~3歳の頃の子どもは、まだ難しいことを言ってもわかりません。
くどくど言い過ぎると、今度は、「やりたいことをやると、いけないことがたくさんあるんだ」と、「これはやってもいいの?」と聞いてから行動をするようになったり、「どうして?どうして?」と質問攻めにされて、親のほうが疲れてしまいます。

いけないことの理由を短く言うだけでいいのです。

あるいは、「ママはこう思うけどどう思う?」と子どもに考えさせるような質問もいいですね。

3歳を過ぎるようになると、難しいことがわかるようになり、質問をすると答えを出すために自分で考えるようになります。

「こうしたい、ああしたい。だけど、お母さんがこう言っている…」と自問自答しながら自己コントロールしているうちに、自分で行動選択ができるようになります。

そのためには、自問自答しながら迷っていうあいだは、待ってあげましょう。

子どもは、すぐに親の言う通りにはできません。
時間がかかります。

何回言っても効果がないときもあります。
「何度言ったらわかるの!」と一方的に叱るのではありません。

何回も穏やかに「5つの基準」を繰り返し言うだけでいいのです。

「あたらずといえども、遠からず」です。
「矢がまとに正確に当たらなくても、見当違いの方向には行かない」という意味です。

子どもはすぐにはできません。1度言っただけでは忘れてしまいます。
基準がブレずに何回も言えばいいだけです。

すぐにやめさせたいときもあるでしょう。
そのときには、工夫が大切です。

たとえば、電車の中で騒ぐときは、「目的の駅に着いたらジュースを買おうね」とごほうびを約束したり、滑り台で順番を待てないときは、「押しのけたら危ないでしょう。じゃぁ1回滑ったらお友達に変わろうね」と代替え案を提案したりです。

守れたら「ほめる」という言葉のご褒美をあげましょう。
叱って、言う通りにさせるより効果があります。

叱る時はどんなときでしょうか。

人や子どもの命やケガの心配があるときです。
そのときは、すぐにその行為をやめさせなければいけません。

たとえば、道路を横切っていて危ないときは、サっと子どもを守らなければいけません。
身の危険が迫る時に、説明している時間がありません。
有無を言わせずにその行為をやめさせましょう。

同じことを繰り返さないためには、「叱る」ことが必要です。
叱ることは毒と同じで、1滴でも効き目は十分です。

くどくど叱らないようにしましょう。

そして、叱ったことがその後にできたこときはほめましょう。

誰でもほめられるとモチベーションが上がり、叱られるとモチベーションが下がります。
「叱ってほめる、ほめて叱る」ことはセットです。

山本五十六は、「やってみせ、言ってきかせて、させてみて、ほめてやらねば人は動かじ」。
二宮尊徳は、「可愛くば、5つ教えて3つ褒め、2つ叱ってよき人となせ」と言っています。

「ほめる・教える・叱る」バランスは、叱る比率がすこし少なくて、「3・6・1」でもいいと思います。

ほめてばかりや叱ってばかりでは、自己コントロールにつながりません。
叱るより、教えることを重視しましょう。

そして・・・
親が手本を見せることも効果的です。

たとえば、親が挨拶をしないのに、子どもに挨拶をさせることは無理というもの。

子どもは親の後ろ姿を見て育ちます。
親の生きる姿勢が子どもに与える影響は、計りしれないものがあります。

2019年4月 3日 (水)

2~3歳ごろから自己コントロールをはぐくむ(16)

1反抗期(23歳ごろ)から第2反抗期(1215歳ごろ)までの10年間が、子育ての悩みが多い時期です。
一筋縄ではいかなくなる時期でもあります。

この頃から「良い心をはぐくむしつけ」を意識しましょう。

「良い心をはぐくむ」と言っても、「良い人に育てる」ことではありません。

人間は、良い心も悪い心も持っています。
そういった「良い心も悪い心も持っている」人間のことがわかることが、まず大前提です。

このように、人間通になることをめざしながら、将来、優れた人格になるように、自分で自分を磨き高めていく「自分づくり」の力をつくることがしつけの目的です。

これが「人格をはぐくむ」と言ったり、「人格教育」とも言います。

親が指示や命令をして、強引にしつけるものではありません。
型にいれるものでもありません。
親のペースで強要してできるものではありません。

「良い心をはぐくむ」には、自分で自分の心を律するコントロール力を身につけることが大切です。

自分で考え、自分で決めて、自分で行動する。
「する・しない」は、自分の中に答えがあるのです。

よく、「自分らしく生きる」「一人一人の花を咲かせる」と言います。
これは、もともと天から与えられた自分の持ち味や能力を、自分でつくっていくことです。

親がつくるのではありません。

では、この自己コントロールをはぐくむにはどうすればいいのでしょうか。

自己コントロールを自動車でたとえると、アクセル(欲求)とブレーキ(我慢)です。

アクセルだけでブレーキがないと、事故をおこしてしまい危険です。
しかし、ブレーキだけだと自動車は動きません。

このアクセルとブレーキのバランスが大切なのです。

最近は、ほしいものを際限なく与えたり、子どもの言うとおりにして我慢をさせないお母さんが多いようです。
アクセルばかりのやりたい放題で我慢ができないと、大きくなって、自分にブレーキがかけられなくなる恐れがあります。

欲望をコントロールできないと、人間ではなくケダモノと同じです。 

しかし、
我慢ばかりだと、本来のいきいきした欲求を抑圧することになります。

我慢を教える前提は、「食べたい、勝ちたい、負けたくない、欲しい…」という欲求があることです。
欲求がないと我慢も教えられません。

我慢という困難は、意志を強くする効果もあります。
意志が強いと、繰り返して物事を身につけることができるようになります。
勉強も同じです。

我慢ができることは、とても大切なことなのです。

このように、欲求と我慢のバランスは、つなひきのようです。
このように、アクセルとブレーキ、欲求と我慢は矛盾しているようです。

この矛盾の中で、その子にあった良きあんばいを見つけるには、子どもの自己コントロールを強く意識しながら接するしかありません。

答えは、子どもの中にあるのです。

大人でも自己コントロールは困難ですね。

たとえば、やせたいと思っても、食べたい欲求に負けて、つい食べてしまいます。
欲求に勝つためには、食べたい欲求を我慢しなければなりません。

このように、自己コントロールは、心の揺れ動く中で、自分を律する我慢の積み重ねの訓練とも言えます。
幼児期から自己コントロールを意識して育てていると、児童期になると、自分で自己コントロールがより容易になります。

今、このコントロール方法がわからない親が多くいます。

褒めたら褒めっぱなし。
我慢をさせたら我慢をさせっぱなしです。

では、欲求を育てながら我慢をさせるにはどうしたらいいのでしょうか。

それが、親の「ほめる、さとす、叱る」のツールです。
次項で、詳しく見てみましょう。

2019年3月18日 (月)

ヤダヤダ期頃には「生活の自立」のサポート(15)

誕生してヤダヤダ期頃までのおもなしつけは、「生活の自立のサポート」です。

子どもは意志と欲求に満ち満ちています。

とくに、第
1反抗期(ヤダヤダ期)に近づくにつれて、欲求が強くなります。
「自分で、自分で」と、なんでも自分でやろうとします。

以前書いたように、第
1反抗期は、人間の命の中にプログラムされているのです。
命からわいてくる要求ですから、危なくない限り、親の忍耐の許す限り、子どもが満足するまで続けさせてあげましょう。

「洋服の脱ぎ着、手を洗う、靴をはく、自分で食べる、椅子に座る、トイレトレーニング…」など、少しでも自分でできるようになったことは、「できたね」とほめてあげましょう。

ほめられると、「できた」ことに自信をもち、つぎのチャレンジにつながります。


しかし、子どもは大人と違って、指先もうまく使えず時間もかかります。やりたくてもうまくできないこともあります。そんなときはできるようになるまで温かく待ってあげましょう。

1回できたはずなのに、次はできないこともあります。できないときは本人もイライラするでしょう。
「できたり…できなかったり…」しながら上手になるのです。

その間、じっと見守ってあげることが大切です。

うまくできずに癇癪がおこったり、あきらめかけたときは、これからが育児の本番です。

どうしたらやる気がでるのかを工夫しましょう。


たとえば、洋服やパジャマのボタンがとめにくそうだったら、大きなボタンに代えたり、おふろに入るのが嫌いだったら、お風呂場に好きなおもちゃを置いて、おふろに行きたくなるように工夫をしましょう。

どんな工夫が効果的かは、ママ友に聞いたり、ネットや育児雑誌に書いてある情報を仕入れるといいですね。

発達の進み方には、個人差があります。
どの子もまっすぐに順調に成長するわけではありません。

進んだり後戻りをしながら成長していきます。

上の子はすぐにできても下の子はできないこともあります。

その子の個人差に応じた工夫をすることが育児のコツです。

 
なかなか難しいのがトイレトレーニングです。
トイレトレーニングは早く始める必要はありません。
おしっこやウンチが「出る」と本人の自覚ができるまで成長してからで十分です。
こればかりは強要してなんとかなるものではありません。

決めるのは子どもです。

「オシッコやウンチはトイレでするものだよ」
と、何回も気長に教えていれば、そのうち、その気になります。
お漏らしをして叱っていると、不安になって遅くなります。

 
「食」に関しても、パクパク食べる子どもと食の細い子どもがいます。
子どもは大人と違って食道も細く、飲み込む能力(嚥下力)も弱く、個人差があります。
同じ年齢でも同じ食物が同じように食べられるとは限りません。

嫌がるものを無理に食べさせる必要はありません。
柔らかく呑み込みやすく薄味のものから始めましょう。

自分の状態は、子ども自身が一番わかっています。

親のおしつけではなく、その子にあった食事の工夫が「できるか・できないか」です。
負担に思わず、楽しみながら工夫をしてはどうでしょうか。

成長すると、「あの時の心配がウソのよう」に、パクパク食べ始めます。

2019年3月 5日 (火)

親のペースと子どものペースは違う!②(14)

しつけを大別すると、「①生活の自立」と「②良い心をはぐくむ」があります。2つにわけて見てみましょう。

「①生活の自立」
指示や命令をされなくても、大人と同じように自分で生活ができることをいいます。たとえば…「起こされなくても自分で起きる、洋服の脱ぎ着、手を洗う、食事、トイレトレーニング…」などです。

「しつけ」というと、こちらを思いうかべる人は多いでしょう。


「②良い心をはぐくむ」
道徳教育、あるいは人格教育とも言われます。「心の成長をはぐくむ」と言ってもいいでしょう。

①と②を合わせて、家庭教育と言います。

ただ、家庭教育というと、戦後以降、「読み・書き・計算や知識の習得」に関心が高い傾向にあります。

「心の成長をはぐくむ(5つの基準)」ことをまったく知らない人も多いのではないでしょうか?

しかし、「②良い心をはぐくむ」ためのしつけは、人の上に立つときやリーダーシップをとるときに大切です。

何故なら…人の上に立ったとたん、人から厳しい目でリーダーとしての資質を見られるからです

いずれも、子どもにどう伝えればいいのでしょうか。

この項では、「親のペース」と「子どものペース」にわけて、2つの対応策を見てみましょう。

 

(1)親のペースでしつける

「命令、禁止・指示」などで子どもを親の言うとおりにさせる方法です。効率的で手っ取り早い方法です。

「しつけ」というと、こちらの方法を思いうかべる人は多いでしょう。しかし一方的で子どもの言い分を聞かないために、弊害が多いのもこの方法です。

親の力は強く、子どもは無力です。最後は親が勝つに決まっています。

しつけと称して、「無理やり親の言うことをきかせようと威圧的に強い口調で言う、感情的に叱る、にらむ、脅す、叩く、つねる」などの体罰があります。

そのうちエスカレートして体罰が暴力に、暴力が虐待になりかねません。

最近のニュースに親の虐待が多いのも、しつけと混同している親ごさんが多いのではないでしょうか。

この方法は、子ども側からみると、親からやらされている感が強く、一方的な扱いを受けている思いが残ります。

自分の欲求にブレーキをかけることが多く、欲求が抑圧されたり、表面上は親の言うとおりにいい子のように従っていますが、内心反発したり、親に憎悪がめばえたり、トラウマになるのもこの方法です。

親から抑圧的に言うことを聞くよう強要されていると、今度は自分より弱い友達や小さい子どもに強い口調で言うことをきかせたり、暴力で人を動かそうとする子どもが出てくるかもしれません。

極端ですが、小学校の校庭で小動物がいじめられたり殺されているのは、こういうことが背景にあることが考えられます。

この方法は、親が自分自身へのコントロールが必要であり、慎重さが必要です。(第4:怒らない子育て参照)

 

 

(2)子どものペースでしつける

子どもの言うとおりにして育てる方法です。

「自由にのびのびと育てる」と言ったら聞こえはいいですが、「放任で育てる」という言い方もできます。将来人に対して非礼、無礼なことをして困ることが起きる可能性があります。

また、「勉強だけしていればいいのよ」と、「②良い心をはぐくむ」ことをおろそかにしていると、たとえば、偏差値の高い有名な大学を卒業した青年が少女を監禁したり、強姦する事件がニュースになり驚かされる事件が起こったりします。

頭の良いケダモノのような青年が多くなっているのも、「②良い心をはぐくむ」子育てがおろそかになっている背景があるのではないでしょうか。


 子どもの自発的な欲求を大切にしながら、「①子どもの生活の自立」と「②良い心をはぐくむ」を身につけるにはどうすればいいのでしょうか。

次項(15)「第1反抗期まで」、(16)「第1反抗期以降」の2つにわけて、さらに詳しく見てみましょう。

2019年2月16日 (土)

長所を伸ばす(補足)

すべてのものには、裏と表があります。

裏があれば表があり、表があれば裏があります。

このように、「裏と表」はセットと言ってもいいでしょう。

同じように、人間の性格も、長所と短所があります。

この性格は、生まれたときから、人それぞれです。
同じお父さんとお母さんから生まれても、きょうだいの性格は、全然違いますよね。

この子どもの性格は、自我が発達してくる第1反抗期(ヤダヤダ期)頃から、よくわかるようになります。

あなたのお子さんの長所と短所を、3つくらい思い描いてみて下さい。

長所(   )、(   )、(   )

短所(   )、(   )、(   )

ただ・・・
短所は、短所と思っているお父さんやお母さんの思い込みのことがあります。

ですから・・・
短所を長所に置き換えてみましょう。

たとえば・・・
「大人しい」 ⇒ 「感受性が豊か」

「落ち着きがない」 ⇒ 「行動的」

「人の気持ちに鈍感」 ⇒ 「活発」

このような短所を見て、「あの子の○○の短所をどうにかしなければいけない」と思うのではなく、長所を見ることによって、短所はなるべく出ないようにすることができます。

すると、長所を伸ばすことができるようになります。


性格は、その子の個性です。

「ひと1倍敏感だったり、ひと1倍育てにくかったり・・・」という子ども達も、個性が強いだけです。

「良い・悪い」ではありません。

子ども達は日本の国の宝です。

その子ども達の個性を大切にしましょう。

そして・・・

長所を認めて、どんどん積極的に伸ばしてあげましょう。

2019年2月12日 (火)

良い心をはぐくむ5つの基準を知る(13)

良い心をはぐくむ基準は、5つあります。

「仁・義・礼・智・信」の心です。ひとつひとつ見ていきましょう。

(1)「仁の心」

仁の心は、一言でいうと思いやりです。人に優しく相手の気持ちを大切にする心です。

「己れの欲せざる所は、人に施すことなかれ(論語)」

この言葉は、自分が「イヤだな」と思うことは、人もイヤだと思います。「人がイヤだと思うことは、してはいけないよ」と教えてあげましょう。

もともと、子どもは自分中心に行動します。経験しないと人の気持ちはわかりません。

「そんなことをすると、〇〇ちゃんはこんな気持ちになるよ」と言ったり、「〇〇ちゃんはどう思っているんだろうね?」と質問して考えさせましょう。

そうすると、少しづつ人の気持ちがわかるようになります。

人の気持ちにたいしては、「敏感・鈍感」という個人差があります。
(良い・悪いではありません)


人の気持ちに疎い子どもには、意識して「人間には心があるんだよ」と教えてあげましょう。

人の気持ちがわからずに自分勝手なことをし続けていると、嫌がられて人が集まってきません。

いずれ、ひとりぽっちになって淋しい思いをするのは自分です。

さらに、困っている人、弱い立場の人、年下の人の気持ちを尊重してあげると、その人たちから慕われます。

この「仁の心」は、将来、人の上に立つときに大切な心です。



(2)「義の心」

義の心は、良い悪いの判断ができる心です。

ルールや約束を守ると、「○○ちゃんは安心、まかせられる」と、人からも信頼されます。

反対に、ずるい行動や不正なことや意地悪をしていると、人から信頼されなくなります。

たとえば、一緒に遊んでいてルールを破る友達がいると、その遊びを続ける気が起こらなくなりますね。

「困った人の気持ちがわかる」、「人の喜ぶことをする」と人から好かれます。

自分も人の喜ぶ顔を見て気持ちよくなります。

「義の心」で一番大切なことは、「命」です。

最近はゲーム上で、架空とはいえ簡単に人を殺せます。

以前、事件を起こした子どもに、「どうしてそんなことをしたの?」と聞くと、「だって殺したくなったんだもの」と答えて、驚ろかされた事件がありました。

自分の命も人の命も一番大切です。

しっかり教えてあげましょう。


(3)「礼の心」


礼の心は、人と人との間をとりもつ潤滑油です。

人は動物ですから、当然闘争心や競争心があります。そのぎすぎすした人間の心に配慮したものが「あいさつ」です。

「おはよう、こんにちは、おやすみ、さようなら」。こういった挨拶をするだけで、人間関係がスムーズにいきます。挨拶ができるだけでかわいがられ親しまれ、良い関係が築けます。「礼を尽くす」ともいいますね。

お世話になったら、「ありがとう」と感謝の言葉を言いましょう。感謝をされると、またお世話をしようという気になります。

私たちは
1人では生きていけません。

持ちつ持たれつで多くの人の助けをもらって生きています。「礼の心」は、人が生きる知恵です。



(4)「智の心」

智の心は、文字通り「学ぶ大切さ」です。

学ぶには、コツコツと繰り返し努力する強い意志が必要です。

「繰り返して物事を身につけて達成した」という経験は素晴らしい財産です。

それとともに、「まだまだ」という自反自省する謙虚な心も大切で、目標達成に欠かせません。



(5)「信の心」

最後は、「信の心」です。信頼ともいいます。

上記の「仁・義・礼・智」の4つの心を実践していると、周りの人からも自然と信頼されます。



子どもを育てることは、次世代の未来をつくることです。

地球上には、まだまだ、ならず者のような国があります。ならず者もたくさんいます。

表向きには、きれいな言葉で素晴らしいことを言っても、裏では、悪口や足の引っ張りや、人を見下したり、陥れようとするしたたかな人もいます。

困った人を見て喜ぶ人もいます。
困らせて喜ぶ人もいます。

こんな人は、心が幼稚な人です。


「仁・義・礼・智・信」は、昔からわが国でなじみのある言葉です。

この地球が、持続可能な生命体であり続けるには、成熟した我が国から、ぜひこれらの基準を、次世代に伝えてあげたいと思います。

*「仁・義・礼・智・信」は、中国の儒教で説く5つの徳目で、五常とも五徳とも言われています。

 

2019年2月 5日 (火)

良い心のほうが生きやすい(12)

松下幸之助氏は、いろいろな著書の中で、「素直な心が一番」という言葉を残しています。

松下幸之助氏は、会社の経営を行いながら、つねに「人間の本質とは何か」、「人間の幸せとは何か」、「宇宙の本質とは何か」、「自然の理法とは何か」…ということを考え続けてきた人です。

そんな人が、もっとも好ましい生き方は、「素直な心が一番」と言っているのです。

良い心をあらわす漢字を探すと、「順・真・善・美・和」などがあげられます。
これらの漢字を見ているだけで、物事が気持ちよくスムーズに進んでいくような気がしてきますね。

反対に、悪い心をあらわす漢字を探すと、「逆・嘘・騙・悪・妬」などがあります。これらの漢字を見ていると、トゲトゲしたイヤな気持ちになって目をそむけたくなります。

このような生き方をしていると、人からも敬遠され、やりたいこともうまくいかずその先には困難が待ち受けていそうです。

このように、漢字ひとつをとっても、悪い心より良い心のほうが、人生がスムーズにいく気がします。

良い心をはぐくむ大切さの理由がそこにあります。



うまれたばかりの赤ちゃんは、生まれたときから性格や感情の違いなどの個人差はあるものの、心は真っ白です。

悪にも善にも染まります。

とくに、悪い心には、すぐに染まります。

良い心は、はぐくむのに努力が必要です。


たとえば、スリの子どもに、人の物を盗んでほめていると、その子どもは、「人のものを盗むことは良いことだ」と覚えてしまうでしょう。

暗黒街の犯罪組織で育った子供に、「人を殺す」ことを教えると、殺戮になんの疑問もわかない子どもに育つでしょう。

このように、子どもにどんな心を教えるのかは、とても大切なのです。


また、教えたわけでもないのに、3歳にしていじわるな子どももいます。

優しい子どももいます。

幼稚園に行くころになると、「子どもを見ると家庭がわかる」と言う人もいます。

これは、周りにいる大人の心グセが自然と子どもに影響するからです。


しかし、現在は、良い心をはぐくむ大切はわかっていても、「何がいいのか悪いのか」という人間を育てるモノサシがわからなくなっているために、どう子どもを諭していいのかわからなくなっています。

基準がわからなければ、教えることすらできません。

次の項では、良い心をはぐくむ基準について見てみましょう。

2019年1月17日 (木)

誰でも良い心と悪い心を持っている(11)

あなたは、心の状態をあらわす言葉をいくつご存知ですか?

良い心と悪い心にわけて書いてみましょう。

良い心・・・愛情深い、親切、思いやりがある、優しい、穏やか、温かい、謙虚、気づかい、努力

◎悪い心・・・冷酷、悲観的、いじわる、いじめる、だます、疑い深い、嫉妬、羨望、ごまかす、怠惰

いかがでしたか?

これまで、あなたが経験した感情はありましたか?

どちらかの多い少ないはあっても、「一方だけの感情しかなかった」という人はいないと思います。

どんな人も、良い心と悪い心の両方を持っています。

どんなに尊敬されている人も、家に帰ると尊敬されるどころではなかったり、誰からも嫌われている人が弟だけには優しかったりと、「良い心だけ」、「悪い心だけ」と、一方だけの人はいらっしゃらないでしょう。

どんな人も、心の中には、善もあり悪もあります。
善の裏には悪があり、悪の裏には善があるのが人間です。

恵まれた環境で育ち、幸運続きの人は、比較的良い心を維持することができます。

反対に、不遇で育ち不運続きだと、いろいろな感情を経験します。

しかし、良い心の持ち主がすべていいとも限りません。世の中の善しか見えないために、騙されたり利用されやすいのも良い人です。

さらに、状況によっても変わります。

たとえば、お金にも家族にも恵まれてみんなから「良い人」と言われていた人が、家計が破たんして貧乏になってからは、人が変わったように目つきが鋭く人相が悪くなり、人の悪口や雑言を言って驚くことがあります。

また、「ほしいものが得られない」ときは、それを持っている人に対して、ネタミ心やシット心を抑えることは容易ではありません。

長い一生です。

いろいろな感情を経験しながら、良い心も悪い心もわかる、そんな酸いも甘いもわかる人間への理解が深くなれたら、これからの長い一生の中でおこる出来事に「いなす・かわす」ことができるでしょう。


私たちは子育てをしながら、「嬉しい、楽しい」という感情のほかにも、「つらい、苦しい、悲しい、戸惑い」などの良い感情や悪い感情を経験します。

子育てはそんな感情を経験しながら、じつは、「自分の感情をコントロールする」という、そんな修行もしているのです。

さらに大事なことは、同じように、「子どもにもいろいろな感情がある」ということです。

子どもに「どれだけ人間の感情がわかるか」を教えることは、とても意味のあることです。

幼稚園や小学校などは、いろいろな人間の集合体です。

集団生活をするときに、「いじめた、いじめられた」ことを心配するより、「何故いじめようと思ったのか」、「何故いじめられたと思ったのか」、「その時の感情はどうだったのか」・・・と、子どもの心のうちを聞くと、「自分にはこういう感情があるんだ」と自分の心が少しづつわかってきます。

自分の心がわかると、人の心も理解できるようになります。

「〇〇ちゃんならできる」、「つらいことがあっても強く心を持ちなさい」、「なんとかなる」、「人の気持ちがわかる」などの心のEQを高めることを意識して育てていると、将来のつらい経験や困難なことものり超えやすくなるでしょう。

そして、人間には大切な人格というものがあること、EQを意識することは人格形成に役立つこととわかるでしょう。

2019年1月 7日 (月)

今は時代の変革期、知力と心と体力のバランスが大事(10)

IQという言葉をご存知でしょうか。

IQとは、
Intelligence Quotientの略。日本語で言うと「知能指数」です。

IQの平均値は
100で、130以上あると非常に優れていると言われています。
アインシュタインのIQは
190、ゲーテが210あったと言われ、200あると天才と言われています。

このように知能指数が高いと、「頭の良い人なんだ」と思いますね。


そのため、IQを高めることに関心を持つ保護者は多くいます。IQを高めるためにさまざまな幼児教材があります。IQを取り入れた幼児教室、幼稚園もたくさんあります。

なぜなら、IQはある程度の訓練で高めることができるからです。

IQと同じように、偏差値を高めることに主眼をおいて経営をしている学習塾や学校があります。偏差値もIQと同じように、鍛えることにより伸ばすことができるからです。


IQや偏差値を高めれば、より有名な大学へ行くことが可能です。いわゆる偏差値教育ですね。

良い大学へ行くことにより、良い会社へ就職でき、高収入が得られる。するとよい人生が過ごせるといった黄金律(レール)にのせたい親が、これまで小さい頃からIQや偏差値を高める教育をしてきました。

しかし、東日本大震災をきっかけに、IQや偏差値を鍛えて良い大学へ行ったからといって、子どもが成功者や幸せになるとは思わない人も増えているのではないでしょうか。

東日本大震災は、これまでの時代の価値観を変えるキッカケになったのではと思います。

もちろん、学歴が高いに越したことはありません。
学歴が高く立派な人は、たくさんいらっしゃいます。

しかし、学歴やIQが高いから幸せとは限らないし、学歴やIQが低いから幸せになれないとは限りません。

人生は、学歴やIQでは決まらないのです。
幸せとは他者が決めることではなく、自分がどう思うか、どう満足するかということではないでしょうか。

そこで登場するのが、EQ(Emotional Quotient)です。
心の知能指数と言われています。

「EQ~こころの知能指数~」の著者ダニエル・ゴールマンは、EQを「自己肯定感・忍耐力・楽観性・共感性・協調性」で定義しています。

・うまくいかなくても自分を信じて忍耐づよく頑張れる力
・失敗しても悲観せず楽観的に自己コントロールできる力
・他人に共感できる能力、まわりの人と協調して一緒に仕事ができる能力

これらは、社会生活を営むときに欠かせない能力ばかりのようです。

戦後の子育てでは、学歴重視で、IQや偏差値を重視して子育てをしてきた人は多いと思います。

EQのように人間力をはぐくむことは、まったくといっていいほど忘れられがちです。そのせいか、現在、頭が良くても人間が育っていない子どもが多くいます。

子育ては、子どもが自立する1520年先を見越して子育てをしているといっても過言ではありません。

まさに、自立までのサポートです。

これからは、IQのほかにもEQも意識して育てる必要があります。

そのためには、自分の取り扱い方法や心をはぐくみ育てる方法を知る必要があります。

次項では、心のことを見てみましょう。

2018年12月16日 (日)

第2章のはじめに・・・

第1章は、「誕生から第1反抗期(ヤダヤダ期)までに知っておいて頂きたいこと」を中心に書きました。

この時期は、「オギャァー」とうまれてヤダヤダ期まで、とにかく、かわいい時期です。

ですから、「かわいい!かわいい!」と愛情たっぷりに愛されている安心感を与えてあげて下さい。

すると、これからの荒海の人生を、安定感をもって生きていくことができます。

次項からは第2章が始まります。

「第1反抗期(ヤダヤダ期)」からは、子育てが一筋縄ではいかなくなります。

これまで可愛かった子どもが、突然「ヤダヤダ」ということをきかなくなって、まわりの大人は当惑することでしょう。

「ヤダヤダ期」は、蝶々でたとえると、青虫からさなぎに脱皮する時期です。

蝶々でも、脱皮するには少し時間がかかります。

人間でいうと、その間は、「自我」が芽ばえている最中です。

自分でもどうしてかよくわからずに、床にひっくり返って、「ヤダヤダ」と言ってしまいます。

「いうことを聞かない困った子」
「こんな言うことを聞かない子は見たことない!」

などと、心配する必要はありません。

いずれ、脱皮が完成すると、「シャン!」としてきます。

「ヤダヤダ期」が終わったら、ここからが子育てが難しくなる時期でもあります。

ここからは、「心を育む」、いわゆる、しつけを意識しましょう。

良いことは「褒める」。していけないことは、「教え、注意する、叱る」です。

極端に叱るのではなく、「ダメなものはダメ」と基準はブレずに、言い続けるだけでいいのです。

そのコツを、次項から見てみましょう。

次項からは、第2章の「心を育むほめる・教える・叱るの違い」です。

«子どもの心を感じるには、まず自分の心を感じる(9)